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坂本章氏の研究を元にした、ゲームと社会の関係に対する考察
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24/JUN/2000
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この論文では、テレビゲームが子供の社会的認知能力(Sociocognitive Abilities、例えば、感情移入、複雑なものを認知する能力、抽象化能力など) に悪影響を与えるという、一般的に信じられている仮説の妥当性について心理統計的な検証を行っている。日本の小学生に対するサーベイと統計的な分析 の結果、テレビゲームで長時間遊んでいる児童の社会的認知能力が低いという よりは、むしろ、もともと社会的認知能力が低い児童が、テレビゲームで長時間遊ぶ傾向が顕著であるということが判明した。
近年青少年の犯罪がマスコミ等で話題になる度に、テレビゲームとのマイナス の相関関係が取り上げられ、テレビゲームが批判の対象になるケースが増えている。しかし坂本氏の研究は、そのような安易な結論こそが批判的に考察し直 されるべきであるということを示唆している。 |
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